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当院の取り組み

当院の取り組み

 回復期リハビリテーション病棟では1日3時間のリハビリを実施することができます。3時間というと多いように感じるかもしれませんが、患者さんにとっては24時間の中の3時間に過ぎません。訓練以外の21時間をいかに有効に過ごすかは、訓練の量や質を追求していくことと同様に大切な課題です。
 当院では独自に「リハケア基準」を策定し、寝・食・排泄・清潔の分離を徹底しています。これにより、リハビリ訓練の時間以外も活動的に過ごすことが出来、リハビリの訓練で練習した動作を病棟の生活場面で実践することが出来ます。どのような動作をどのタイミングで日常生活に汎化させていくのかを検討していく過程では、訓練を担う療法士とケアを担う看護師・ケアワーカーがお互いに歩み寄り、協力し合えるようなチームアプローチが欠かせません。また、病棟スタッフのマンパワーも必要とします。当院ではリハケア基準を順守できるよう、適切な人員を配置し、モーニングケア・イブニングケア体制を構築し実践しています。

当院のリハケア基準

◎ 食事は食堂に誘導し、可能な限り経口摂取を推進。
◎ 洗面は洗面所で朝夕、口腔ケアは毎食後実施。
◎ 排泄は必ずトイレへ誘導し、オムツは極力使用しない。
◎ 入浴は隔日に必ず浴槽に入れる。
◎ 日中は普段着で過ごし、更衣は朝夕実施する。
◎ 体形に適合した車いすを用意する。
◎ 転倒・誤嚥等の安全対策を徹底し、可能な限り抑制しない。
◎ 可能な限り日中臥床しないようにケア。
◎ PT・OT・STを土・日・祝祭日を問わず、365日間毎日3時間実施する。


当院の取り組み

 朝と夕方は食事・整容・更衣等の活動が最も活発になる時間帯ですが、一般的な病院では日勤スタッフと夜勤スタッフの引き継ぎの時間帯に重なるため、マンパワーが不足してケアが疎かになってしまいます。
 当院では必要なケアを十分に提供できるよう、朝・夕の時間帯にも患者さん48人に対して8名のケアスタッフを配置しています(図21)。8名の内訳は看護師3名、ケアワーカー3名、理学療法士1名、作業療法士1名で、理学療法士と作業療法士はこの時間帯は個別リハ訓練を行わずに患者さんのケアに専念しています。療法士が朝・夕のケアに入ることで、訓練場面で「できるADL」が病棟で「しているADL」として適切に実践できているかを自らの目で確認することが出来ます。


当院の取り組み

 回復期リハ病棟入院中の患者さんは、高次脳機能や身体機能が不安定な状態で活動量を増やしていくため、転倒しやすい状況にあります。過去の調査によると回復期リハ病棟入院中の転倒率は約3割にものぼると言われています。転倒時の外傷やその後の恐怖感は日常生活動作自立への回復を妨げる要因となり、まれに骨折までに至ってしまった場合は手術のために急性期病院に逆もどりしなければならなくなります。リハビリのプログラムを円滑に進めていくうえで、転倒の予防は極めて重要な課題となります。
 当院では転倒予防対策として、@入院時の合同評価における転倒リスクアセスメント、A転倒ハイリスク者の抽出、B転倒予防対策の策定(ベッド周囲の環境調整、転倒予防のセンサー設置等)と見直し、C患者さん・ご家族へのオリエンテーションを行っています。
 当院では転倒予防のための抑制は原則として行っておりません。多種多様の特殊コールを患者さんの特性に合わせて使用することで転倒予防を図っています。患者さんの特性に合った特殊コールをいつでも提供できるよう、マットコール、離床センサー、サイドコール、赤外線センサー、チェアセンサー等を多数常備しています。
 また、日々変化する転倒に関する情報をチームでしっかりと共有できるよう、電子カルテを駆使してリスク管理のための情報共有を徹底して行っています。


当院の取り組み

 早期離床を促す際に、車椅子は極めて重要な役割を果たします。坐位保持が難しい患者さんが入院してきた場合でも、最初はチルトリクライニング車椅子を使用して半座位での離床時間を拡大し、段階的にリクライニングの角度を上げて普通型の車椅子に移行していきます。車椅子は患者さんの体型や座位バランスの回復状況に合わせてきめ細かく調節する必要があります。しかし、日々変化する患者さんの構成や回復状況に合わせて必要な車椅子を過不足なく提供するのは容易なことではありません。当院では院内に常駐している福祉用具レンタル業者(LSS:Life Step Service)から短期レンタルして入院患者さんに提供することでこれを実現しています(図22)。レンタルする車椅子は全てモジュール型で、座面の高さや角度、フットレストの長さや角度、アームレストの高さ、背もたれのたわみ具合を調節することができます。車椅子の調整や交換は担当の療法士やケアスタッフが業者のフィッティングスタッフと相談しながら行っています。(図23)


当院の取り組み

 リハビリテーションでは離床が何より大切ですが、患者さんをやみくもに起こすだけでは殿部に体圧が集中してしまい、褥瘡を形成・悪化させてしまうことにもなりかねません。離床と褥瘡の予防という相反することを両立させるためには、体圧をいかに上手に分散させるかが重要なポイントになります。
 当院では離床時の体圧分散が適切になされるよう、チルトリクライニング機能が付いたモジュラー型の車椅子に特殊空気構造のクッション等を組み合わせ、離床と褥瘡予防の両立を図っています。褥瘡のリスクが高いケースでは、座面の圧を測定しながら車椅子やクッションを調整します(図24)。

 

 臥床時の褥瘡を予防・治療のためには、エアマットのような特殊空気構造の体圧分散寝具を使用することもありますが、軟らかすぎるマットは寝返り動作や座位保持の安定性を犠牲にしてしまいます。当院では体圧分散機能が高く、なおかつ寝返りや座位保持の安定性もしっかりと確保できる「アルファプラ」「パラフィット」「マキシフロート」等の体圧分散寝具を使用し、褥瘡の予防と活動の拡大の両立を図っています。(図25) 当院の褥瘡発生率は1.05%で、全国の一般病院での発生率(1.52%)や大学病院での発生率(1.16%)よりも低い結果を残すことが出来ています。

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